あくまでも私の経験上での話にはなりますが、優秀なマネージャーは、会社の業績達成、部署の目標達成を成し遂げ、かつ部下の人材育成を成し遂げる、その両方を伸ばしていくことが出来る人なんだと思っています。業績に寄りすぎると、短期的な成果は上がるかもしれないけれど、チームの統率が取れずに退職者が増えてしまうことになりかねない。人軸に寄りすぎると、調和は取れるけれども、会社としての目標を達成できなくなってしまう。業績と育成のバランスを取りながら、二軸とも高い水準で成し遂げられる人が理想的です。
それでは、業績達成と人材育成の両方を成し遂げるマネージャーの特徴を教えてください。
1つ目は、オープン化を推奨し、自身の情報発信力が非常に強いことだと思います。自らが持つノウハウも自分の中だけに閉じこめてしまうのではなく、言語化したり書面化したりして積極的に共有する。大切なことは、しつこいくらい何回も繰り返す。情報発信の量と数を増やすことによって、部下が業務を理解しやすくなりますし、情報発信に時間を割いて、コミュニケーションをとり続けられるマネージャーは、メンバーとの信頼関係を築くことができます。どれぐらいの発信量が必要なのかと言えば、例えば、部下に同じことばかり言うと、部下から「もう分かっていますよ!」と言われる。そのくらいがちょうどいい(笑)。