特に地方企業の経営者の方から、採用に苦戦しているというお悩みを多数伺います。アルバイトはなんとか採用できますが、難しいのは新卒や幹部の採用です。前者の層は条件を整えてタイミングが合えば採用できるのに対し、後者の層は条件マッチングだけではターゲット層に情報すら届きません。
例えば新卒層であれば、競合する企業は同じエリア内だけでなく、東京など他のエリアの企業も含まれます。実際に、地方出身の学生の中には、地元に帰っても就職したい会社がないという理由から、東京で就職活動を行う方が多数います。これからの人生を考えている時期にある優秀な学生に振り向いてもらうためには、自社のことをもっと魅力的に語る必要があります。
求職者に自社の魅力が伝わりづらいのは、採用分野にマーケティングの観点が不足しているからだと感じています。我々は採用活動はマーケティングそのものだと考えています。例えば、求職者がより深い情報を知りたいと思っても、掲載情報が少なくて寂しい企業が多いです。採用概要しか載っていない、あるいはコンテンツがあっても自社の採用サイトに数年前の社員インタビューしか載っていない、ということも多々あります。売上向上に対する取り組みに比べると、採用活動は圧倒的に試行錯誤の取り組みが少ない印象です。このテーマは人事だけでなく、経営者や事業部も一緒に取り組むべき課題です。