アフターコロナの時代、生き残るための挑戦を後押ししたい。 名古屋営業所が目指す、「リスティング広告の会社」からの脱却

経営・事業
2020.06.25
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ソウルドアウトは「中小・ベンチャー企業が咲き誇る国へ。」をミッションに掲げ、全国各地に広がる21の営業所で中小・ベンチャー企業の支援に力を入れています。各地域によって特色や課題も様々。「Local Empowerment」では、地方に拠点を置く中小・ベンチャー企業の成長加速支援にどう向き合っているのか、伴走者であるソウルドアウト 地方拠点のメンバーに、代表取締役社長CEOの荒波が対談形式で話を聞きます。第3回は名古屋営業所 所長の中村有輝にお話を伺いました。

※このコンテンツは、2020年4月20日にオンラインで対談・インタビューしたものです。本文掲載中の写真は、一部実際の取材中の写真ではありません。

中村 有輝(なかむら ゆうき)
デジタルマーケティング第二支援本部 中部営業部 名古屋営業所 所長
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中村 有輝(なかむら ゆうき)
2007年に照明メーカーに入社し、照明デザイナー業に従事。2013年にソウルドアウト株式会社に入社。2014年に一人拠点である神戸営業所に異動し、地方での営業活動を経験。その後、関西営業部の営業マネジャー、東京本社での社長室を経たのち、2019年より名古屋営業所の営業部長に就任。
荒波 修(あらなみ おさむ)
代表取締役社長CEO
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荒波 修(あらなみ おさむ)
1971年生まれ。外資系のハードウェア・ソフトウェア会社などを経て、2007年にオーバーチュア株式会社に入社。2008年にヤフー株式会社へ転籍し、2013年4月、同社執行役員に就任。2016年4月、株式会社GYAO代表取締役社長に就任。2018年3月より当社取締役COOに就任。2019年3月より現職。

多くの部署を経験し、自身の得意領域を広げる

荒波:まずは中村さんの経歴について、改めて教えてください。

中村:私の経歴は、ソウルドアウトの中でも変わっています。元々美術大学で、インテリアデザインや建築の勉強をしていました。その後、新卒で照明デザインの会社に入り4年ほど勤めました。今振り返ると、業界的にも著名な上司の元で勉強させて頂き、非常に恵まれた環境下で貴重な経験を積ませて頂いていたと思います。ただ、私が入った時期にリーマンショックが起き、業界的に仕事量が減少していた時期で、仕事の傍ら、グロービス経営大学院に通いはじめ、学びを通じてもっとバリバリ仕事をしたいと思うようになりました。グロービスの同級生にはIT業界の人も多く、IT業界の中でもベンチャーで、教育に熱心なところという条件で転職活動を進めました。

最終的にソウルドアウトに決めたのは、社員一人ひとりを成長させていくことを大切にしていそうだと感じたからです。資格手当など条件が厚かったのに加え、現・代表取締役会長CGO荻原の話からも社員への気持ちがビシビシ伝わってきました。

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入社後は、SMB部署を経験させて頂き、50社ほどのお客様を担当させて頂きました。その後、新規営業、大型案件の担当を経て、一人拠点である神戸営業所に配属され、4年程過ごしました。

その後は東京の社長室に異動し、お客様のマーケティング・ブランディング戦略立案に携わりました。ここではそれまでとは異なり、ネット広告だけではなく、そもそものマーケティング戦略からブランディングやマス広告にわたるまで幅広い領域での仕事を経験し、自分自身の視野とお客様への支援領域を大きく広げることができました。その1年後、名古屋営業所をより盛り上げるためにと、営業所長として配属されました。

荒波:異動の多さをどのように捉えていましたか?

中村:大変でしたが、若いうちはいろんな経験をした方が将来のためになると思っていたので、辛くはなかったですね。自分自身そんなに能力が高い方ではないと思っていたので、ひとつの領域に固執せず、求められるならどこへでも行きたいと考えていました。

顧客満足度を上げるには、メンバーの満足度向上から

荒波:名古屋に赴任されて1年ほどですが、前年比利益2倍以上という大きな業績だけでなく組織の改善という側面でも素晴らしい結果を出せていますよね。結果を出すために、最初に取り組んだことは何ですか?

中村まずは、営業所内のメンバーの満足度向上から取り組みました。大前提として、我々が楽しく働けていなければ、お客様に満足してもらうことも難しいと考えたんです。

具体的に取り組んだのは、メンバー同士のコミュニケーションを活発にすることでした。神戸営業所に配属されていたときから、コミュニケーションが活発になれば、楽しく仕事をする人が増え、成果も出やすくなると実感を持っていました。そのために、あえて最初は目標数字も作りませんでした。結果よりも、まず取り組むべきことは社員の満足度向上だと考えていて、一旦目標数字をメンバーの意識から外したかったんです。

また、合宿を行い、営業所内の環境を良くする方法をメンバーみんなで考え、合宿で出た提案をスピーディーに実現していきました。例えば、観葉植物を置く、挨拶をちゃんとする、など些細なことから、情報共有のためのミーティングやランチ会を定期的に行うなど、コミュニケーションが生まれる環境作りを目指し、新しいことにどんどん取り組んでいきました。

さらに、営業所内でのコミュニケーションだけではなく、他の営業所や部署とのコミュニケーションのあり方も改善しました。わからないことがあっても、東京本社と距離が離れている分、専門的なことを相談する人がいなかったり、うまく相談できなかったりという課題感を改善したかったのです。そのために、名古屋営業所でうまくいった事例や、新しいマーケティング手法の情報などを他の部署に向けて積極的に発信するようにしました。また、当たり前ですが、助けてもらったらしっかりお礼を伝えることも徹底しました。

荒波:営業所内外のコミュニケーションに着目したのはなぜですか?

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中村:多くの部署を経験し、コミュニケーションの大切さを感じていたんです。

特に関西で働いていた頃のチームには心理的な安心感が強く、自分の短所も受け入れてくれる雰囲気がありました。みんな楽しそうに働いていて、数字もどんどん伸びていたので、雰囲気が結果に影響すると考えていたんです。

また、周りに何かをしてもらうためには、まず自分達からギブしなければならないと考えていて、それもどんどんと実行に移していきました。

荒波:取り組みを続ける中で、何か変わりましたか?

中村:営業所内の雰囲気は格段に良くなっていると思います。あまり自分から話さないタイプのメンバーでも話す回数が増え、互いの課題にアイデアを出し合ったり、全社に向けて情報発信をしたり、活気ある雰囲気になってきていると思います。

「リスティング広告の会社」からの脱却

荒波:中村さんは複数の地域で仕事をされてきましたが、改めて名古屋の印象を教えてください。

中村:一般的によく言われていることではありますが、自分たちのやり方を強く持っていて、外からの提案に簡単には飛びつかない、慎重なお客様が多い印象です。横並びを是とする文化が強いエリアなのかなと個人的には思っています。

荒波:そのようなエリアでどうやって売上を伸ばしていったのでしょうか?

中村:お客様の傾向からも、すぐに新しいお客様とのお付き合いをスタートさせるのは難しいと思っていたので、今お付き合いのあるお客様へ新たなご提案をすることに注力しました。また、並行して以前お付き合いがあったお客様へ、新たな形での再提案も行っていきました。

新しい提案を行うに当たり、現在お客様に提供している広告メニューを他部署と比較したところ、Yahoo!とGoogleの広告に比率が大きく偏っているということがわかりました。そこで切り口を変え、LINEやFacebook・Instagram、Criteoなどの媒体を改めて提案したり、CMや売上分析といったWeb広告以外の提案をして回りました。その結果、徐々に売上を伸ばすことができました。

荒波:なるほど、すでにお付き合いのあったお客様に注力したんですね。印象に残っているお客様はいますか?

中村:たくさんいらっしゃいますが、例えば、レンタカーサービスを展開しているJ-netレンタリース株式会社様は印象的でした。

J-netレンタリース様は、10年以上前からリスティング広告の運用を月額10〜20万円ほどお任せ頂いております。改めて去年の6月頃に、我々から新しい広告メニューの提案をさせて頂き、成果を出すことで信頼を積み重ねていきました。

その上で、インターネット広告の運用だけでなく、マーケティング戦略のコンサルティングをすることが出来ないかと考え、運用型テレビCMの活用をご提案しました。これまでとは全く違う切り口だったので、役員の方からは「御社はそんなことまでできるんですか?」と驚かれましたが興味を持ってくださいました。

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その提案をきっかけに「実は、来期からテレビCMを一新しようと考えていて、新しいCMのコンペを開催するつもりなのですが、参加してみませんか」とお声がけいただきました。元々、ソウルドアウトとお付き合いのあった地元のマス広告会社と協力し、タッグを組んでテレビCMの提案を行いました。映像制作は広告会社にお願いし、我々はターゲティングやポジショニングなど、マーケティングの知見をクリエイティブに落とし込む役割を担当しました。

その結果、コンペでは圧勝。投票制でしたが、ほとんどの票を獲得できました。最終的には、制作予算としてこれまでよりも大きな金額をお任せ頂けることになりました。

集客のデジタルシフトをお手伝いしたい

荒波:新型コロナウイルス感染症が猛威を振るっています。名古屋営業所としての考えを教えてください。

中村:名古屋には店舗型のビジネスを行っている企業様が多く、外出制限が実施されている中、大変な状況に立たされています。こんなときだからこそ、我々としてできることを考え、しっかりとお客様に寄り添っていきたいです。

荒波:この状況だからこそ、私たちはより一層お客様に寄り添っていきたいですよね。

中村:そうですね、前職で勤めていた会社が不況の煽りを受けて立ち行かなくなった経験があるので、同じように大変な状況にある企業を放っておけない気持ちはあります。

荒波:大変な市況の中ですが、名古屋営業所としての今後の展望を教えてください。

中村withコロナ・afterコロナの時代において、これまでとは違うマーケティング施策やビジネスモデルを模索するお客様も多くいらっしゃると思います。まだアイデアの段階ではありますが、お客様のサービスを加速させる施策としてデジタルシフトを推進するご提案をしていきたいと思っています。

例えば、今まで店舗で行っていた集客を、オンラインセミナーやライブコマース、YouTubeチャンネルに置き換えるなど、今までとは違う集客方法を考えないと、お客様がいなくなってしまうのではないかという感覚はすごくあります。ですので、より一層ニーズの変化に応じたご提案を積極的に行っていきたいと考えています。

荒波:最後に、担当している名古屋中部エリアのお客様に向けて何かメッセージがあればお願いします。

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中村:「チャレンジしませんか?」の一言ですね。

今の状況下においては特に、これまでやったことのないことに挑戦するのはすごく勇気が必要です。ただ、withコロナ・afterコロナの状況下において、ビジネスのやり方そのものが大きく変化していきます。新しいやり方に挑戦しないことも、逆にリスクになり得ます。この時代を生き抜くための施策を共に考えながら、ぜひ一緒に新しいやり方にも挑戦できればと思います。

「名古屋発全国」企業の紹介

J-netレンタリース株式会社様

全国41都道府県にて「Jネットレンタカー」というレンタカー貸出サービスを展開されている、J-netレンタリース株式会社様のご支援をさせていただいております。
ガソリン給油不要プラン、1時間前予約、そしてワンコインレンタカーなど、お客様のニーズに応じた多彩なプランを展開されており、お客様満足度が非常に高いことが特徴です。
10年前より、Webサイトからの予約を増やす目的でデジタルマーケティングのご支援をさせていただいており、2019年はWeb広告経由の予約数を2倍以上伸ばすことができました。

2020年はマス×デジタルの融合をテーマとし、Web広告だけではなく、テレビCMの挑戦も新たにご一緒させていただいております。私たちもJ-netレンタリース様に寄り添い、成果を出せるよう、引き続き精進してまいります。

パンくず

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