ー実際に導入されて、うまくいった事例について教えてください。
川代:もともとLINE Ads Platformを使って広告配信をしていただいていた単品通販のお客様の例があります。そのお客様は、顧客獲得単価(※2)が悪化していることや、追客の仕組みがないことに課題感を持っていました。
そこで、アカウントの運用を始めていただいたんです。運用できる体制が整ったところで、コンバージョンポイント(※3)を商品の購入からLINEアカウントの「友だち追加」に置きました。友だちになってもらってから商品の購入に至るまでは、一度メッセージのやり取りを挟むことになります。でも、メッセージを挟んでも購入率は悪くならなかったんです。
先ほど浅見さんがおっしゃったように、メッセージのやり取りで企業への信頼を獲得し、商品への理解を深めてもらうことで、結果的にLINE Ads Platformからの商品購入の母数が増えたんです。そこから追客や顧客との関係強化にも繋がり、全体として効率の良いプロモーションができました。
浅見:一つのプラットフォームの中で、認知や集客からロイヤリティの醸成まで通貫して行えるのは、LINEさんならではの強みですよね。
我々が実際に運用したケースでも好事例が多く出てきています。まずは、サプリメントを扱う通販事業者様の例ですね。そのサプリメントは中高年男性向けの商材だったため、お客様は当初「LINEで本当に効果が出るのか?」という疑念があったようです。しかし、使い始めた結果、今ではLINEが最も多くの新規顧客を獲得するメディアという立ち位置になりました。
うまくいった理由は主に3点あると考えています。一つは、LINEの圧倒的なアクティブユーザー数。よくLINEは「若い女性に向いていて年齢の高い層には向かないのではないか」とおっしゃる方もいますが、全年代において圧倒的なアクティブユーザー数のデータの前では、そういった議論は不毛なんだと再認識させられました。
二つ目は、LINEが友だちや家族など近しい人とコミュニケーションを行うツールであること。こういった特徴があるからこそ、ユーザーに共感しつつ、情報共有や悩みの解決を行うことが重要になってきます。それに即したクリエイティブを開発していくと、確実な成果に繋がっていきました。
最後に、自動最適配信機能です。LINE Ads Platformでは、お客様側で許容できる獲得単価の範囲内で、配信をコントロールしていくような機能があります。新しい配信プラットフォームへの移行後、飛躍的にこの精度が向上したと実感しています。
LINE公式アカウントの活用を検討されているお客様の中では、最初はどうしても導入に抵抗がある方がいらっしゃいます。例えば今まで電話でやりとりしていたものを、いきなりLINEのチャットでコミュニケーションを取るように変更するのは、大変だと感じてしまう。でも実際にやってみると、電話やメールよりもLINEのチャットの方がまずユーザーの利便性が高く、スタッフさん側の生産性も飛躍的に上がることが多いんです。経営者の方々へはユーザー、スタッフ双方にとって価値が高いということをお伝えしています。
※2 顧客獲得単価:CPA(=Cost Per Acquisition)。Webサイト上での商品購入や会員登録など、利益につながる成果を獲得するのにかかった費用のこと。
※3 コンバージョンポイント:Webサイトにおける目標の達成地点。例えば、ECサイトであれば商品の購入、企業サイトや商品情報サイトであれば問い合わせや資料請求など。