──まずは、皆さんがそれぞれPOを務めているプロダクトについて教えてください。
小芝:広告会社支援SaaS「ATOM」のPOを務めています。広告レポーティングツールとして業界シェアNo.1(※1)で、累計600社以上の企業に導入いただいています。
七五三:「AG-Boost」というネット広告仕入・提案・運用を支援するサービスのPOを担当しています。広告会社のネット広告事業の拡大を支援しており、提案・運用業務に活用できる無料ツールを提供しています。ツールの利用企業は1,300社以上、エリアは47都道府県に広がっています(※2)。
光山:店舗集客支援サービス「ライクル」のPOを務めています。多店舗展開している企業がGoogleビジネスプロフィールを一括管理できるサービスで、累計80,000店舗以上(※3)に利用されています。
※1 2021年8月時点 公式サービスページより
※2 2023年9月時点 公式サービスページより
※3 2023年7月時点、累計 公式サービスページより
──プロダクト開発を進めるなかで、重視している指標を教えてください。
小芝(ATOM):ATOMの場合は、ユーザーの継続期間です。SaaSである都合上、長く使っていただくほどに収益も伸びるため、継続期間を一つの指標にしています。
七五三(AG-Boost):AG-Boostの場合、直近はMAU(Monthly Active Users)を重視しています。そのため、ユーザー目線の開発を進めることはもちろん、ツールのアップデート状況をマメに連絡するといった、ユーザーへのコミュニケーションにも気を配っています。
光山(ライクル):ライクルもATOMと同じように、継続期間を重視しています。とくに意識しているのは、ユーザーに使ってもらえる機能を実装することです。当たり前に聞こえるかもしれませんが、プロダクト開発の領域では、コストをかけてつくった機能が全然使ってもらえない、なんてことはざらにあります。「目指す方向性とマッチしているから」「競合が出しているから」といった理由で安易につくらないよう、気をつけています。
小芝(ATOM):リリースした機能が使われないことは、あるあるですよね。当然売り上げにつながらない、開発メンバーのモチベーションも下がる、と悪いことしかありません...。
七五三(AG-Boost):AG-Boostの場合、無料提供ツールとチーム内で利用するツールの機能開発となるため、有料ツールよりは失敗のリスクが抑えられます。なので、ユーザーに利用されそうな機能や要望のある機能はつくってしまうこともあります。どんな機能も実装まで、当たるかどうかわからないので、MVP開発(※4)が前提ではありますが、チャレンジングな機能のリリースも積極的におこなうようにしています。
※4 MVP開発:MVPはMinimum Viable Productの略。必要最低限の価値を提供できるプロダクトを作成し、ユーザーのニーズを検証しながら少しずつ製品・サービスの開発を行う手法のこと。
❚ ポイントまとめ:重視している指標は?
・ATOM:ユーザーの継続期間
・AG-Boost:MAU(Monthly Active Users)
・ライクル:ユーザーの継続期間 +ユーザーに利用される機能の開発