ー野口さんの現在のお仕事を教えて下さい。
株式会社オプトでソーシャルメディアに関わるマーケティング支援をしています。ソーシャルメディアとは、ブログや動画プラットフォームなど、ユーザーが主体となってコンテンツを作っていくメディアの総称です。その中の一つがSNSで、ソーシャルメディアの中でも個人同士が繋がってコミュニケーションを取れるところが特徴ですね。
私たちは、企業の公式SNSアカウント運用のコンサルティングや、運用代行、SNSを利用したキャンペーン企画などに携わっています。
例えばソーシャルメディアに関する施策をゼロから始めるお客様には、どんなユーザーに何を発信するかのコンセプトメイキングから、必要なコンテンツは何か、それをどうやって調達するかなどを検討し、継続的に発信していける環境を整えます。すでにSNSを運用されているお客様には、フローの見直しや、より質の高い発信ができるようにコンサルティングも行なっています。
ー現在日本で広まっているSNSの、特徴と違いを教えて下さい。
代表的なのはTwitter、Facebook、Instagram、LINEの4つです。Twitterは、興味をきっかけに匿名で繋がれる点が特徴で、最も気軽にシェアされやすい。Facebookは、ビジネスで使われることが多いので内容もお堅め、承認欲求を満たすような投稿が多い傾向にあります。
Instagramは、自身のブランディングの為にインスタ映えを意識した入魂の投稿をする傾向がありましたが、最近は少しライトな内容が増えています。今の流行りは、プライベートな内容を24時間限定配信できる機能を使い、仲間内で楽しむような使い方ですかね。LINEは、主に身近な人とのコミュニケーションツールとして使う方がほとんどなので、他のSNSよりもクローズドな印象です。
SNSは、近年の若年層のテレビ離れやSNS利用時間の増加を受け、若年層と接点を作りたい企業に注目されるようになりました。現在はSNS世代が社会人になり、同時に中高年にも使われるようになったことで、SNSをどう活用するかが企業の大きな課題になっていると思います。
ー中小・ベンチャー企業がSNSを活用するメリットは何だと思いますか?
継続的にコンテンツを発信することで、コストをかけずブランドに関する情報を伝え、ファン作りができることだと思います。
SNS登録者数は増加傾向とはいえ、全員が日常的に利用しているわけでは無いので、大衆向けのアプローチではテレビに敵いません。しかしテレビほど莫大なコストをかけることができないと考えた時、ブランディングのベース作りとして使えるのがSNSです。
ターゲティングの精度はSNSの方が高いため、そういった面でも中小・ベンチャー企業と相性が良いと思います。中小・ベンチャー企業の場合、テレビのようにマスに向けたアプローチよりも、顧客になりえる特定のユーザーに向けた発信の方が効果的だからです。
SNSの活用が上手くいっているスタートアップの企業様はよく、社長自らSNSアカウントを作って得意分野の情報を発信されています。中小・ベンチャー企業の社長さんって個性的で突き抜けている方が多いと思うんですよね。大企業に対してどう差別化を測るのか考えると、「人」が重要なのではないかと思わされます。発信を続けることで、何か情報を探す時に「面白い人がいたな」と思い出してもらえるようになる。そうやって印象に残すことが、企業のブランディングになっていくんです。
それに、自分達では当たり前の情報が、第三者から見るとものすごいノウハウだったりする。そこに気づき、強みにしてもらうのが私たちにできる支援ではないかと考えています。