人事は天職。会社・現場社員が「同じ船に乗ってもらいたい」と思う人を採用する秘訣とは

仲間・文化
2023.11.30
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ソウルドアウトの2023年上期納会にてプレジデントアワードを受賞したソウルドアウトグループの胡桃茅里さん。高校時代の闘病経験を機に、キャリアカウンセラーを志した胡桃さん。大学ではキャリアデザイン部に進学し、その夢を叶えました。採用実績を着実に積み重ねている胡桃さん。新卒採用という仕事への想い、将来の展望について聞きました。

胡桃 茅里(くるみ ちさと)
ソウルドアウトグループ HRディビジョン 人財採用育成本部 採用戦略グループ
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胡桃 茅里(くるみ ちさと)
1993年生まれ。新卒で社長秘書としてキャリアをスタート。その後、転職先で総務・採用・広報・営業と幅広い業務を経験する。2022年ソウルドアウト株式会社へ中途入社。新卒採用を担当。

「中小企業の経営者に寄り添いたい」「地方創生に貢献したい」想いを持って転職

SOGは、私にとって4社目の会社です。20代のうちに成長したい想いが強くあり、「自分で手を挙げてマルチに活躍できる環境」「500人程度の規模で、企業環境が安定していること」を軸に転職しました。入社の決め手は「中小企業の支援」と「地方創生」への想いに共感できたことです。社長秘書として働いていたころ、企業を背負う経営者の苦しみや孤独を間近で見てきました。そんな経営者に寄り添って支えたいと思うようになったんです。

そして「地方創生」という言葉に関心を持ち始めたのは、趣味の旅行を通じてです。旅行先での文化やものに触れる機会は多くありました。よく訪れていた長野県松本市は観光地としては発展途上でもあります。訪れるたびに、素敵な文化をより多くの方に知ってもらいたいというもどかしさを感じていました。ちょうどその頃にSOGのことを知りました。

採用担当の仕事って?学生さんと真摯に向き合える秘訣とは。

ーー胡桃さんの仕事内容についてお聞かせください。

私が担当している新卒採用では、会社説明会に学生さんを集めて知ってもらい、続く面接でも「SOGで働きたい」と選んでもらえるよう魅力を伝え続けます。その後、「働いてほしい」と思った学生さんに「働きたい」と思ってもらえれば内定承諾という流れです。フローは同じでも、その中身は学生さんによって異なります。

ーーどのくらいの学生さんとお話しますか?

新卒採用は年間の流れがあるため、ピークも3月とはっきりしています。ピーク時は1日に10人以上、1人30分ほど話していますね。1日に面接8件、面談5件が入っている日もあります(笑)!でも、まったく苦ではないです。

人に真摯に向き合っていると思ってもらえているのはうれしいですね。誰かのサポートをしたい、人生を変える手伝いをしたいという想いが強く、人数が多いからといって苦にならないですよ。むしろ誰と会っても新鮮で、相手の良いところを見つけるのが本当に楽しいです。元から人と話すことが好きなんですよ。

多くの企業からSOGを選んでくれたからには、「選考を受けて楽しかったな」と思ってもらいたいです。ちなみに、「新卒では違う会社を選びますが、経験を積んで中途採用で戻ってきてSOGで働きたいです」と内定者から言ってもらえることもあるんですよ。image

現場社員を巻き込む採用。大切なことは「同じ船に乗せたいと思える人かどうか」

ーー今回の受賞では、胡桃さんの行動力と対話力が内定応諾率アップに繋がっていると評価されています。こちらのエピソードについて胡桃さんの想いをお聞かせいただけますか。

今回の表彰では、現場社員を巻き込めたことを評価していただいたのかなと思っています採用で大切なことは、「同じ船に乗せたいと思える人かどうか」。将来一緒に働く現場社員がYESと言わないと仲間として同じ船に乗せられないなと思うんです。入社してすぐの頃は、私=採用担当という認知が現場社員にないため、ランチに誘ったりオフィスに出社して積極的に声をかけるようにしていました。

学生さんの面談にも、現場のみなさんをお誘いしていました。声をかけるときは、やみくもにお願いするのではなく、学生さんの背景や採用戦略も伝えた上で、「だから、あなたにこの学生さんとの面談に来てもらいたいんです」とお願いしていました。2024年新卒採用では30人ほどの社員に協力してもらいました。
採用担当としては、会社寄りと学生寄りの立場のバランスを上手く取ることを大切にしてます。私がほしい人ではなく会社がほしい人を採用しなければなりません。学生さんに寄りすぎると成果を出せない。でも、学生さんに寄り添わないと成功もしない。ここは常に葛藤するところです。寄り添いすぎて、上司に「やり過ぎ」と注意を受けたこともあります(苦笑)。

上長や経営層に対しては、数字と共に採用状況を報告することを意識してます。また採用トレンドも織り交ぜて報告していて、そこには学生さんに一番向き合っている自分だからこそ伝えられることがあると思っています。学生さんに対して意識していることは、たとえSOGに合わないと判断した学生さんであっても、時間を割いて接点を持ってもらった以上、何かしらお土産を持って帰ってもらえるようにしています。学生さん側から選考に進まないと、お断りされてしまうこともあります。そのときはできるだけ理由を聞かせてもらうようにしています。こういう時こそ築いてきた信頼関係を活かすことで、明るく背中を押してお別れできた学生さんが何十人もいるんです。image

SOG・学生さんの双方の架け橋になる。社員のことをわかっている「人事の顔」に。

ーーコミュニケーション力の秘訣は?

社内のみなさんには私のことを面白い人だと思ってほしいんです。SOGは新卒社員が全体の4割ほどと比率が高く、新卒が社風を創る会社なので採用に力を入れていますが、だからといって中途社員が埋もれてしまうのは嫌なんですよね。私が入社した頃、人事の役員から「胡桃さんは新卒だったとしても採用していたと思う。それくらいカルチャーフィットしているから、中途社員で初めて新卒採用を任せようと思ったんだよ」と言われました。入社当初は中途社員だからと遠慮していた気持ちもあったので、その言葉が聞けてとってもうれしかったですね。

学生さんに対しては、とにかく「可愛い!」という気持ちが強いです。母性が溢れるといいますか…(笑)。学生さんと話すときには、自分のこともオープンに話すようにしています。学生時代の失敗談、転職回数の多さなどを話して、「人事をやっていても会社選びで失敗してミスマッチすることはあるんだから、大丈夫だよ」と説明会でお伝えすることもあります。学生さんにとって採用担当の人では終わりたくなくて、胡桃という1人の人間として話していると思ってもらいたいんですよね。

例えば学生さんからは「メールのやり取りで(笑)を使われたのは初めてです」と言われたことがあります(笑)。私はメールでもあえて崩した話し言葉を織り交ぜてコミュニケーションを取るようにしていまして、全体の3割くらいを崩したラフな文章にしています。こうすることで、私が話しかけている感じで安心して読んでもらえるんじゃないかと思っています。

これはSOGがフランクな社風だからこその工夫です。会社の魅力の一つである社風をありのまま伝えるにはどうしたらいいんだろうと試行錯誤した結果、今のスタイルになりました。SOGはどの社員もフランクさと他者への寄り添いの心を持っているんですよね。だから、崩した感じでコミュニケーションをとるほうが、社風を学生さんに伝えられるだろうと思いました。

ーー今後のキャリアについてお聞かせください。

今後のキャリアについては、あと数年は新卒採用に尽力したいです。採用した学生さんが、入社後にどう活躍するのかを見届け、採用が会社にとって良かったのか確認したいと思っています。

長期的には、人事の顔を目指したいですね。人事って、謎に包まれやすい部署だと思うんです。でも、社員の駆け込み寺になれたほうが、会社にとっても社員にとってもいいと思うんですよ。「人」の「事」って書くくらいですし、社員のお困りごとの入口を担っていきたいと思います。採用でも育成でも研修でも労務でも、職種にはこだわりはありません。とにかく社員一人ひとりのことをよくわかっている人事になっていきたいと思っています。image

パンくず

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