インターネット広告×PRの可能性を切り拓く。時流を掴み、相互の強みを生かした情報発信を。

スペシャル対談
2018.10.25
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「中小・ベンチャー企業が咲き誇る国へ」。ソウルドアウトでは、この志を共にするパートナーと価値のあるサービスやソリューションの共創に取り組んでいます。「TALK」ではソウルドアウト社と、志をともにするパートナー企業のみなさまとの対談をお届けします。今回は、2018年8月にソウルドアウトと包括的業務提携を結んだ、PR会社として国内で圧倒的No.1企業の株式会社ベクトル取締役副社長兼グループCOOの長谷川創さんと、ソウルドアウト株式会社取締役COOの荒波修さんにお話を伺います。

 

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長谷川 創(はせがわ はじめ)
株式会社ベクトル取締役副社長 兼グループCOO
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長谷川 創(はせがわ はじめ)
1971年生まれ。1997年創業メンバーとして、㈱ベクトル入社。2001年より取締役、2004年に㈱アンティルの代表取締役就任。2010年よりベクトル中国の董事長及び海外子会社統括役に。現在㈱ベクトル取締役副社長兼グループCOO、㈱PRTIMES社外取締役としてベクトルグループ全体の業務遂行/管理を担当。
荒波 修(あらなみ おさむ)
ソウルドアウト株式会社取締役COO
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荒波 修(あらなみ おさむ)
1971年生まれ。外資系メーカーおよび外資系ソフトウェア会社などを経て、2007年にオーバーチュア株式会社に入社。2008年にヤフー株式会社へ転籍し、2013年4月、同社執行役員に就任。2016年4月、株式会社GYAO代表取締役社長に就任。2018年3月より当社取締役COOに就任。

情報があふれる現代、PRとインターネット広告の両方を使った情報発信が重要

ーソウルドアウトとベクトル社は、8月に包括的業務提携を結びました。両社はどんな形で連携していくのでしょうか。

荒波ソウルドアウトは、地方、中小・ベンチャー企業の困りごとを解決する会社です。真っ先に取り組んだのがデジタルマーケティングを用いた集客の支援で、その後、人材やITの領域にも支援の範囲を拡大してきました。しかし、マーケティングという観点で考えた時、インターネット広告はその一部にしかすぎません。以前から、お客様のさまざまなニーズに対応するためには、インターネット広告とセットでPRの支援も行うべきだと考えていました。

実際、私たちは全国の様々なお客様と接していますが、皆さんあまりPRを活用できていない現状があります。情報があふれる現代において、広告だけでは効果が出にくくなっているのは事実。PRとインターネット広告の両方を使って情報を届ける重要性が増しています。そのため、今回ベクトルさんと一緒に地方、中小・ベンチャー企業の支援をしていくことにしました。ここからの可能性は非常に大きいと思っています。

ーPRとは具体的にどのようなことを指すのか、ベクトル社ではどのような事業を展開しているのか教えてください。

長谷川:PRと言われても、具体的に何なのか掴みにくい言葉ですよね。
弊社では「よいモノを広め、人々を幸せに」というミッションを掲げているのですが、ブランド・商品・サービスを生活者に届けるためのサポートを行っています。よいモノは世の中にあると思うのですが、生活者の方々に伝わらなければ意味がありません。なので、企業が持つ情報を、各種メディアに取り上げられやすい形にコンテンツ化し、掲載、オンエアしてもらい生活者に届けるということです。

たとえば、新商品発表に関するご相談を受けると、情報発信の戦略立案を行います。新聞・雑誌・テレビの情報番組・WEBニュース等に取り上げてもらうためのPRイベントから、SNS上での拡散を狙ったキャンペーン、オフラインでの体験イベントまで、幅広くサポートをさせて頂いてます。「モノを広める」という視点で様々なコミュニケーション施策を提供しております。

ーPRを行うとき、大企業と中小・ベンチャー企業で違いはありますか。

長谷川基本戦略は変わりません。企業に眠っている情報を掘り起こして、メディアが興味を持つような情報に翻訳する。一方的な情報発信ではなく、メディア、その先の生活者に伝わりやすい「コンテンツ」にすることです。それは企業の規模に関わらず同じですね。変わるのは戦術の部分です。大手は全国発信が多いですが、中小・ベンチャー企業は全国よりもローカルに特化して発信したい場合が多い。たとえば地方で新しくオープンしたスイーツショップは、全国よりも地元の人に情報を発信したい。そういう場合は、新聞なら地方面を使うとか、地元テレビ局で情報発信を行うなど、戦術を変えますね。

地方、中小・ベンチャー企業の皆さんも、情報を発信したいという思いはあるはずです。一番のネックは「どうすれば良いのか分からない、何から始めれば…」ということだと思うんですよね。何を準備してどのようにしたらメディアに届くのか、わからない方が多いのではないかと思います。広報経験者を採用するにも、東京に集中してしまってなかなか人材がいない場合が多い。そういう時に、我々を使っていただきたい。たとえば弊社のプレスリリース配信サービス「PR TIMES」などは比較的低価格で使っていただけるので、ハードルを下げてPRを始めていただけます。

時代とともに変化するPRの在り方

ーインターネット広告とPR、それぞれどのような課題に使っていけばいいでしょうか。

長谷川僕は、PRと広告は両輪だと考えています。特にソウルドアウトさんのデジタルマーケティング領域にはシナジーがあると思いますね。たとえば、PRすることでブランド検索やプロダクト検索などで検索量を増やすことができます。そうするとインターネット広告のパフォーマンスも上がりますし、実質的に広告費をかけている期間よりも、効果の出る期間をのばすことも可能です。PRとインターネット広告を掛け合わせることで、より大きな効果を出すことができると思います。

荒波たしかに、流入量を増やすにはPRの方が親和性が高いと思います。情報に触れたことで興味関心が高まり、買おうかどうか迷っているユーザーには、インターネット広告が効果的になる。役割の違いを正しく認識し、上手に組み合わせて使うことでより大きな効果が生まれると思います。

長谷川:そうですね。我々が制作するコンテンツをインターネット広告で配信すればもっと広がりが出るのではないかと思います。テキスト取材記事、動画、漫画、画像などのさまざまなコンテンツを作ることができるので、インターネット広告やSNSでより広げられると良いですね。

荒波:最近は動画コンテンツなんかも盛り上がっていますよね。

長谷川:動画は力を入れている領域の一つです。文字や静止画で伝えられない情報でも動画でなら伝えられることもありますし、通信環境が今後ますますよくなれば、さらに動画へのニーズは強くなると思います。弊社では「NewsTV」という動画商品もあります。元来テキストであるプレスリリースを動画化しターゲットに配信すると言う展開をしています。

いずれにせよ、いろいろなメディアが増えているので、PRもメディア毎にコンテンツプランニングを行う必要がありますね。

ーPRの在り方が変化してきているんですね。

長谷川:変わってきています。ほんの10年前は、生活者の情報取得の方法が少なかったので、テレビ、新聞、雑誌、ラジオの4マスメディアに、プレスリリースを1つ出しておけば、ある程度、掲載もオンエアも取れる時代だったんです。

しかしスマホが当たり前の世の中で、デジタルメディア・サービスが伸び、情報を選択できる時代になったので、伝達経路が複雑になりました。僕は、「TVを見ない人が増えた」というのではなく、「TVを見ないという新しい層が出てきた」のだと解釈しています。いまでもTVCMを打つと一定の反響はありますから、TVの効果がなくなったというわけではないのです。

ただ、そのTVを見ない層の中にもさらにいろいろな階層が出てきて、そのすべてに情報を届けるのは非常に難しくなった。それぞれに合った形で発信しないと、情報を届けることもブランドを認知されることもできないのです。なので、インターネット広告を活用したターゲティング配信など、デジタルマーケティングと連携した展開は有効だと感じています。

人口が減り、消費額が減っていく今後は、地方商圏だけでは商売が成り立たなくなります。東京や海外での販売を見据えて、情報を発信していく必要がある。商品、サービス、ブランド認知など人に知ってもらうためのやり方はいろいろありますが、コストやノウハウが少ない状態でもできるのがPRだと思っているので、ぜひ活用していただきたいですね。

インターネット広告とPRを組み合わせることでシナジーが生まれる

ーお互いの強みを生かして地方を盛り上げるための提携ということですね。

長谷川:そうですね。我々は、地方のお客様からのPRの依頼が増えている中で、関西にしか拠点がなく、どうサービスを展開すべきか考えていたんです。ソウルドアウトさんは全国に21の拠点があるため、PR商材を拡販できるチャンスだと思いました。

ソウルドアウトさんのお客様の話を聞くと、インターネット広告である程度伸びた後は、ブランドやプロダクトの認知が必要になる。そういったお客様も、PRの力でさらに伸ばすことができると考えました。顧客企業の相互送客が可能だと思っています。

荒波:弊社では、先ほども申し上げたように、地方、中小・ベンチャー企業を支援するために必要な手段として、PRの必要性を感じていました。そんな時、ベクトルの長谷川さんとの出会いがあって。ベクトルさんも地方、中小・ベンチャー企業にサービスを提供したいというニーズがあるということを知り、お互い補完関係にあるということがわかったんです。すぐに一緒にやろうということになりました。

長谷川お話した時に会社としてのDNA的なものが似ている気がしたんですよね。実はそれが提携を決めた大きな要因です。

荒波:直感みたいなところがありますよね。そこが合わないとうまくいきませんから。

長谷川:人間性が似ているんじゃないですかね。もちろん会社なのでビジョンやミッションは大事ですが、それを体現するのは人。そこが合うのはいいなと思いました。

眠ったままの情報に光を当て、発信できるサービスを

ー最後に、両社での今後の取り組みについて、展望や抱負を聞かせてください。

荒波:協業できるご縁をいただいたので、しっかり実績をつくっていきたいです。忘れてはいけないのは、商品を売ることではなく、お客様の課題を解決することが仕事だということ。私たちがベクトルさんの商品を売る中で地方、中小・ベンチャー企業のお客様のニーズを聞き取り、それをフィードバックして商品開発に役立てていただけるような関係になれればいいなと思っています。

長谷川ソウルドアウトさんと一緒に、地方、中小・ベンチャー企業向けのオリジナルパッケージを作れたら良いと思っています。一番生産性のある手法で、地方独自のサービスを作りたいですね。広告レポートなどが一緒にできれば、すごく強い武器になるんじゃないかと思います。

クラウドファンディングなども合うかもしれないですね。特に地方企業は、すごくいいストーリーを持っているのに、上手くコンテンツ化できていないことも多い。それでは伝わっていかないので、クラウドファンディングを利用しながら、情報を発信していけるような、地方独自のオリジナルパッケージづくりに一緒に取り組めればいいなと思います。

荒波:たしかに、そういった情報はインターネット広告だけで火をつけて広めることは難しいですからね。足りない機能を補い合いながら、一緒に取り組んでいきたいです。

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パンくず

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